呉島 進 | October 02, 2019 · 3 作成
「データベース」とは、ある特定の条件に当てはまる「データ」を複数集めて、後で使いやすい形に整理した情報のかたまりのことを表します。特にコンピュータ上で管理するデータをデータベースと呼ぶことが多いですが、紙の上で管理する「電話帳」や「住所録」なども、立派なデータベースです。
また、コンピュータ上でデータベースを管理するシステム(DBMS:Database Management System)のことや、そのシステム上で扱うデータ群のことを、単に「データベース」と呼ぶ場合もあります。
データベースを使ってデータを管理するメリットには、次のようなものが挙げられます。
(1)複数のデータをまとめて管理できる
(2)目的のデータを簡単に探すことができる
(3)簡単に編集して使うことができる
(1)複数のデータをまとめて管理できる
例えば届いた年賀ハガキを部屋中にバラバラに保管していた場合、次に年賀状を書こうとした際に送り先の住所を調べるのにあちこちから取り出す作業が大変です。届いたハガキを一か所にしまっておけば、置き場所を変えるのも取り出すもの簡単になります。
(2)目的のデータを簡単に探すことができる
届いた年賀状を一か所においておけば、その中からある一枚を探すのも簡単です。これがもしバラバラに置いていたら、ある一枚を見つけるために何枚もはずれを探す羽目になるかもしれません。
(3)簡単に編集して使うことができる
届いた年賀状を一か所においておけば、そこから抜粋して「友達だけの住所録」や「職場関係だけの住所録」など、情報を編集していろいろな用途に使うことが容易になります。
紙の住所録ではなくコンピュータ上のデータベースとしてDBMSを使用する最大のメリットは、やはり「大量のデータを自動的に整理してくれる」という点です。多くても数百件程度の個人の住所録ならば手動で管理することも可能ですが、法人で扱う数万件のデータをいちいち手で整理するには膨大な人手や時間が必要になります。
アナログデータをコンピュータに入力するところはまだ人力がメインな現状ですが、数万件のデータを一瞬にしてあいうえお順などにソートするなどのアシストをDBMSは担っています。
SQLとはデータベースを操作するための言語のことであり、DBMS上でデータの追加や削除、並べ替えなどを行うようコンピュータに命令するための手段です。基本的に1行ずつ入力して確定し、直ちに実行されます。複数のSQLを組み合わせて大きな一つの塊のSQLとして実行することもできますが、通常のプログラミング言語のように一連の操作をまとめてセットすることのできる「ストアドプロシージャ」という機能のあるDBMSもあります。
なおSQLはどのデータベースであっても基本的には共通の命令を使用していますが、DBMSの製品によりその製品専用のSQLなども存在しています。移植の際には注意が必要です。